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第12回放送 一杯のコーヒーから、生まれる絆

出演:カフエ&アトリエ ケストナー マスター 佐藤文昭さん

 「カフエ&アトリエ/ケストナー」の名物マスターであり、焙煎マイスターとして活躍されている佐藤文昭さん が、コーヒーを通してさまざまな活動するきっかけとなったのは、鳴門市板東が舞台になった映画Fバルトの 楽園」でした。

寒い中、ロケ地にやってくる650名ほどの外国人エキストラにボランティアとしてコーヒーのケ一タリングを 始めた佐藤さん。コーヒーにこだわりを持ち続け、熱い情熱を注ぐ佐藤さんの入れたコーヒーが、スタッフや エキストラの皆さんに大評判だったことは言うまでもありません。

世界中、どこでも気軽に飲まれているコーヒーですが、豆の焙煎方法から飲み方まで、実にさまざまです。 さまざまな国の人とコーヒー談義に花を咲かせ、リクエストに応じている内に、誰もが佐藤さんが入れるあた たかいコーヒーを心待ちにするようになりました。

その後、佐藤さんは徳島が舞台になったさまざまな映画やドラマのロケ現場に、無償でコーヒーのケ一タ リングを続けてきました。しかしその対象はあくまでも主役の役者さんや現場を指揮する監督さんではなく、 無名のエキストラやスタッフでした。凍えるような冬の朝、不眠不休で慟く大勢のスタッフにあたたかいコー ヒーを届けるためには、佐藤さん自らが早起きをしなければいけません。そんな時に佐藤さんをサポートし てくれたのが、ロケ地でさまざまな協力をしている地元住民の方々でした。

こうして佐藤さんが心を込めて入れたあたたかいコーヒーは、映画やドラマの制作スタッフから、その人た ちをサポートする地域のボランティアの人たちまで、たくさんの人たちの心をホッとさせました。

カフエケストナーのオーナーとして、また「正しいコーヒー・良いコーヒー」をコンセプトに、焙煎マイスターとし ても忙しい毎日を送っている佐藤さんが、活動を続けて行ける原動力となっているのが、コーヒーを飲んだ 人が見せる何とも言えない表情だといいます。

一杯のコーヒーを通して生まれたたくさんのこころの絆を思い浮かべながら、今日も佐藤さんは心を込め て一杯のコーヒーを入れ続けています。