episode12
戦争の悲惨さを
紙芝居で後世に伝える。
出演/木工作家 小山 和子さん
1945年7月4日未明に起きた徳島大空襲。徳島市内の多くが焼失し一面焼け野原になったといわれています。この徳島大空襲の話しを、当時小学生だった田上セツコさんのお話しを元に紙芝居を制作させていただきました。
もともと家業が木工業だったこともあって木に触れ合うことが多かったです。その木に触れ合うひとつが、「遊山箱に絵を描く」ことで、その遊山箱を徳島木工会館にお持ちしていました。その木工会館の日曜市で出会ったのが田上さん。
いろいろとお話しをする中で「徳島大空襲」の話しをお聞きしました。その話の流れで田上さんが覚えている「徳島大空襲」の体験談を「紙芝居」にしてもらえないか? と持ちかけていただきました。遊山箱の絵付けはしていても、物語を作り上げたりする経験はなかったので「紙芝居の制作」ということに不安が大きかったのは覚えています。でも田上さんの「戦争は二度と起きてはいけない」という思いと熱意を形にするお手伝いができれば…と思って、お引き受けさせていただきました。印象的だったのは、旧日本軍からかぼちゃを植えることを推奨されたというお話し。かぼちゃは植えた後、つるの成長が横に伸び葉っぱの成長が早いのが特徴なんだそうです。広がった葉っぱは上空からのカモフラージュになるし、成長したかぼちゃは食べ物にもなって保存食としても使える。こういったお話しは、いろいろな文献を調べて理由付けなども含めて知ることができました。
これからはマイペースにはなりますが、後世に伝えるということは続けていきたいと思います。