ご相談・資料請求・ご購入はこちら。
チャットやオンライン相談も。
episode14

これからも伝統を守って、
あんこづくりを続けていく…。

出演/あんこや(轡商店) 田中 宏枝さん

 轡(くつわ)商店は創業111年。徳島県南唯一の製餡所として、創業以来の伝統と経験を活かし「新鮮」「安心」「安全」をモットーに「小さな豆から大きな健康を」という思いとともにあんこ作りを頑張っています。そして曾祖母の初代があんこを作り始めたときから、女性が店を切り盛りしています。あんこやとして知られていますが会社名は「轡商店」で轡が名字です。この漢字の名前は珍しく小松島市内では1軒、徳島県内でも数軒だと思います。

 代々受け継いできたあんこづくりですが、師匠からは「豆を洗うときに豆の皮と会話をしなさい。煮炊きするときも豆の皮の声を聞きなさい」とよくいわれていました。それは季節によって温度や湿度が違うことを知るということ。また豆の状態も収穫された日や農家によって違ってきます。そういった豆の細かな違いをきちんと見極めて、あんこを作るときの砂糖の加える量や煮炊きする時間を調整してあんこ作りをしなさいということなんですよね。あと季節に合わせたあんこづくりも行っています。暑い夏の時期だとかき氷にのせるつぶあんが主流ですが、すだちあん、れもんあんなど、夏だけのあんこも作っていますし、新しい味にもチャレンジしていきたいと思っています。新作のあんこを作りの研究を始めると、そればっかり考えていますね。

 これからの轡商店は「どういう時代がやってきても、守るべきものは守る」ということを続けていきたいです。また母は全力で生きて、私にこの店を継がせてくれました。私もこの思いで、商売を全力で続けていくという思いを次の世代につなげていきたいと思いますね。